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F12. FITの名義変更で売電価格は変わる? 買取期間はどうなる?

太陽光発電の売電価格と買取期間を、住宅とカレンダーのイラストで確認するイメージ

FIT買取期間中の中古住宅に付いた、主に50kW未満の太陽光発電設備を引き継ぐ場合を想定しています。

太陽光発電付きの中古住宅を買うとき、売主から「この設備は高い単価で売電できます」と説明されることがあります。そこで確認したいのが、買主に名義を変更した後の価格と、あと何年売電できるのかという点です。

設備などの変更を伴わず、認定上の事業者だけを変更する場合は、原則として従前のFITの買取価格・残りの買取期間を引き継ぎます。買主へ変わった日から、新たな買取期間が始まるわけではありません。

1.「名義だけの変更」と「設備の変更」を分けます

認定を受けた発電事業を引き継ぐ場合、誰が事業を行うかの変更と、設備の内容を変えることは別の確認事項です。資源エネルギー庁の変更手続きの案内でも、事業者変更、発電出力の変更、太陽電池に関する変更などが分けられています。

中古住宅の購入と同時にパネル交換や蓄電池の追加を予定している場合には、「名義変更だけだから価格は同じ」と判断せず、それぞれの変更点を確認します。変更の内容によっては、適用価格の確認も必要です。

また、インターネットで見つけた今年度の新規認定向けの価格を、そのまま引き継ぐ設備に当てはめることはできません。まずは、その設備に現在適用されている条件を確認しましょう。

2.買取期間は、買主ごとに数え直しません

東京電力パワーグリッドの案内では、中古住宅などを購入した場合でも、買取期間は設備・事業に対して設けられた期間であり、購入者一人ひとりに新たな10年間が与えられるわけではないと説明されています。

例えば、10年間の買取期間のうち7年が経過した設備を引き継ぐ場合、残りはおおむね3年と考える例になります。ただし、これは説明のための例です。実際の満了日は、買取期間満了の案内や契約先の明細・照会結果で確認してください。

「建物が築7年だから残り3年」とは限りません。建築時期と太陽光発電の売電開始時期が違う場合もあるため、築年数から推定するより、設備にひも付く日付を見ることが大切です。

3.購入前に確認したい資料と項目

売電条件の確認表
確認する項目 確認資料の例
現在の売電単価 電力会社の購入明細、売電契約の資料
買取期間の満了日 満了の案内、契約先の会員画面や照会結果
設備と認定の内容 設備ID、認定通知書、変更認定関係の資料
変更の予定 パネル・パワコン・蓄電池の見積書や仕様書

明細を受け取ったら、設備IDや設置場所が購入する住宅と合っているか、いつの期間の明細かも確認します。単価の税込・税抜の表示や、購入電力量の単位にも目を向けると、資料を比較しやすくなります。

売主の年間入金額だけでは、単価や残り期間までは分かりません。売電量は天候や発電状況、自家消費などでも変わるため、過去の入金が将来も同額になるという前提で考えないようにしましょう。

4.設備交換・増設を予定しているとき

購入後に修理や改修を予定している場合は、名義変更の相談時にまとめて伝えます。特に、パネルの型式・枚数・合計出力、パワコンの仕様、蓄電池の接続方法が変わるかは、施工会社から資料をもらって確認してください。

「手続きが必要か」と「価格が変わるか」は同じ質問ではありません。手続きが必要でも必ず価格が変わるわけではなく、価格への影響には認定年度や出力などの条件も関係します。最新の公式整理表と個別の認定内容を照合します。

今回の工事で、認定されているどの項目が変わりますか。国への申請・届出と、電力会社への手続きは必要ですか。FITの適用価格や満了日に影響する変更が含まれますか。

このように確認すると、工事の見積りと行政手続きの担当範囲を整理しやすくなります。

5.満了後の売電条件は、別に確認します

FITの買取期間が終わった後に売電を続ける場合は、卒FIT後の契約条件を確認します。国の固定価格による買取期間が延長されるものではなく、契約先が用意するプランなどに基づいて判断することになります。

残り期間が短い設備を購入するときは、現在の単価だけでなく、満了後に誰へ売るか、契約の切替えをいつ確認するかも予定に入れておくと安心です。

引き継ぐ条件が分からない方へ

たかえす行政書士事務所では、FITの名義変更にあたり、認定資料や売電関係の書類を確認し、必要な手続きを整理します。「売主の説明と手元の資料が合っているか確認したい」という場合も、分かる資料からご相談ください。

FIT・FIP申請代行のご案内・ご相談はこちら

申請書類の作成を依頼する際の注意点

FITの申請書類の作成を有償で依頼する場合は、行政書士・行政書士法人や弁護士など、法令上その業務を行える者に依頼しましょう。

資格・権限のない者が、他人の依頼を受け、報酬を得て業として申請書類を作成することは、行政書士法第19条に違反します。電子申請データの作成も含まれます。

「申請代行料は無料」とされていても、実質的に工事代金やコンサルティング料などに書類作成の対価が含まれていれば、報酬の名目だけで判断されるものではありません。

参考:資源エネルギー庁「その他の手続」/e-Gov法令検索「行政書士法」

参考資料

2026年10月12日時点で確認できた公表資料に基づいています。必要な手続き・書類は設備の認定状態や変更内容により異なります。実際の手続きでは最新の公式案内をご確認ください。

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