太陽光発電設備付きの中古住宅を購入し、国のFIT認定の名義変更を進めている方へ。電力会社との売電契約についても、誰が、どこまで手続きを進めているか確認できていますか。
国の認定上の事業者変更と、電力会社の売電契約の変更は、別の手続きです。今回は、売電契約の確認先や必要書類、変更後に確認したいことを整理します。
この記事は、FITの買取期間中に、中古住宅と一緒に太陽光発電設備・発電事業を引き継ぐ場合を想定しています。買取期間が終了した設備や、設備の増設・交換を同時に行う場合は、個別に手続きを確認してください。
1.国のFIT認定と売電契約を分けて確認しましょう
FIT認定では、認定上の事業者が誰かを確認します。一方、売電契約では、電気を買い取る契約の名義や連絡先、売電代金の振込先などを確認します。
| 確認先 | 確認する内容 |
|---|---|
| 国のFIT認定 | 認定上の事業者、申請の進み具合、変更後の通知書 |
| 電力会社との売電契約 | 契約名義、変更手続き、適用日、振込先 |
ご家庭で使う電気の契約を変更しただけでは、太陽光発電の売電契約まで変更されたとは限りません。「電気の手続きは済んでいる」という場合も、どの契約についての話なのか確認しましょう。
2.まずは、売電の契約先と担当者を確認します
引き継いだ売電契約書、売電の明細、契約内容のお知らせなどから、契約先と問い合わせ窓口を確認します。資料が見つからない場合は、売主や仲介した不動産会社へ問い合わせましょう。
問い合わせ前に、設備の設置場所、設備ID、現在の契約名義、引渡し日を分かる範囲で整理しておくと、事情を伝えやすくなります。設備IDと電力会社の契約番号は異なるため、書類に記載された項目名も一緒に控えておきます。
国への申請を行政書士などに依頼している場合も、電力会社への申込みが依頼範囲に含まれるかを確認してください。担当する人を決めておくことで、双方が相手の対応を待っていた、という行き違いを防げます。
3.必要書類と申込時期を早めに聞きましょう
電力会社へは、次の点を確認します。
- 名義変更に使う申込書と、添付する書類
- 国の認定変更がどの段階になれば申し込めるか
- 振込先の変更も同時にできるか、別の申込みが必要か
- 変更が適用される日と、完了を確認する方法
例えば、東京電力パワーグリッドは、契約内容の変更などの申込みに際し、変更認定通知書の写し、または事後変更届出の受理日が分かる資料の提出を案内しています。確認資料がない場合は、申込みを返却することがあるとしています。
この案内をすべての契約先にそのまま当てはめず、実際の契約先に必要書類を確認しましょう。事前の問い合わせと、書類がそろった後の正式な申込みを分けて考えると、準備を進めやすくなります。
4.売電代金は、対象期間と振込先を確認します
引渡し日、国の認定変更が完了した日、売電契約の変更日、代金の振込日は、同じ日になるとは限りません。入金日だけを見ず、その入金がいつの売電分に当たるかも確認してください。
引渡し前後の売電代金については、電力会社に契約上の取扱いを確認するとともに、売買契約でどのように取り決めたかを売主・不動産会社と確認します。名義変更によって過去の入金が自動的に買主へ移る、と考えて進めないようにしましょう。
精算について認識の違いがある場合は、明細、契約書、やり取りの記録をそろえます。金銭の請求や紛争への対応が必要な場合は、弁護士への相談も検討してください。
5.変更後の契約内容と入金を確認して保管します
完了の連絡を受けたら、契約名義、振込先、連絡先、変更の適用日を確認します。その後に発行される明細や入金も確認し、気になる点があれば対象期間を添えて契約先へ問い合わせましょう。
変更認定通知書などの国の手続きに関する資料と、電力会社から受け取った書類は、設備IDや設置場所が分かる形でまとめておくと、後から確認しやすくなります。
FITの名義変更と売電契約の確認でお困りの方へ
たかえす行政書士事務所では、中古住宅の売買に伴うFITの事業者変更について、現在の状況とお手元の資料を確認し、必要な手続きをご案内します。
「国の手続きと電力会社の手続きが混ざって分からなくなった」「どの書類を受け取ればよいか確認したい」という段階でも、ご相談ください。電力会社への申込みの担当範囲も、事前に確認します。
申請書類の作成を依頼する際の注意点
FITの申請書類の作成を有償で依頼する場合は、行政書士・行政書士法人や弁護士など、法令上その業務を行える者に依頼しましょう。
資格・権限のない者が、他人の依頼を受け、報酬を得て業として申請書類を作成することは、行政書士法第19条に違反します。電子申請データの作成も含まれます。
「申請代行料は無料」とされていても、実質的に工事代金やコンサルティング料などに書類作成の対価が含まれていれば、報酬の名目だけで判断されるものではありません。
参考:資源エネルギー庁「その他の手続」/e-Gov法令検索「行政書士法」
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参考資料
2026年10月11日時点で確認した公表資料をもとに作成しています。必要書類・申込方法・契約上の取扱いは、設備の状況と契約先の最新の案内をご確認ください。












